一朝一夕に解決できるテーマではないだけに、単発の広告にはしないことを「Draw the Future」のコピーを掲げ提案。損なわれた自然環境の中で危機に瀕している動物たちを繊細なイラストに描き、環境保護の必要性を訴えました。“生物多様性”などの言葉が一般的になる前の仕事でしたが、多くの人に興味を持ってもらい、同ビジュアルを様々なバージョンに展開することができました。ポスター、Webサイト、パンフレットを制作。イラストレーターと小学校に行き、教室の黒板にイラストを描いたり、日経エコプロダクツ展や東京タワーの展示会場でも展示しました。

APPROACH

絶滅の危機にある動物の存在を過去のものにしないために、５種類の動物をテーマに、５つの環境保護テーマを訴求しました。人間を一方的に悪者にしないことをブランドメッセージのルールとして決め、動物たちにぼやいてもらいました。コピーには、時事ネタも軽く織り交ぜ、誰にも届く平易な言葉を使い、また、ビジュアルには塗り絵風のイラストを使用しました。色を塗った箇所と塗らない箇所とで、彼らの 「過去」と「現在」を同時に表現。環境保護を訴える際によく使われる写真も、動物キャラクターも使わず、繊細な塗り絵風のイラストを使用したことで、人々の目を引き、より真剣なトーンでこ心に訴えかけ、考えるきっかけとなることを狙いました。

イラストは線画担当と色彩担当の２チームで制作することで、繊細で優しいニュアンスに仕上げました。

In order not to make the existence of endangered animals a thing of the past, we appealed to five different animal themes and five different environmental protection themes. We made it a rule of our brand message not to unilaterally demonize humans. And we let the animals complain. In the copy, we lightly wove in current events and used plain language that anyone could reach. For the visuals, we used illustrations that looked like a coloring book. The colored and uncolored areas depict their "past" and "present" at the same time. By using delicate illustrations in a coloring book style, rather than photographs or animal characters that are often used to appeal for environmental protection, we aimed to catch people's eyes, appeal to their hearts with a more serious tone, and trigger their thinking.
The illustrations were created by two teams, one in charge of line drawings and the other in charge of coloring, to create a delicate and gentle tone.

AWARD

TCC新人賞受賞